個人事業主の税金開業お役立ち講座

このブログでは現役の税理士である著者が実際にいただいた相談事項をもとにして税金に関する事柄を解説しています。読者登録していただくと泣いて喜びます(ToT)

様々な税務手続きの自動化で士業は必要なくなるのか?

f:id:kojinjigyoutax:20190623194638j:plain

こんにちは!

先日、国税庁の方でこんな資料が出されました。

税務行政の将来像 〜 スマート化を目指して 〜|国税庁

この内容を見るに、年末調整などいろいろな作業が利用者(納税者)の方にとってかなりデジタル化されていくようです。

こういうのが発表されると、税理士をはじめとした士業やそれに群がるコンサルやベンダーたちはこぞって「ぼやぼやしているとAIで仕事がなくなる・消える」とか騒ぎ立てるのです。

まぁこれは大げさだったり、そもそもAIの定義って?みたいな感じで、よく考えれば単なる煽りでしかないんですね。

 

でも、個人事業主さんやフリーランスの方にも関係のある話だと考えますので、今日はこちらを取り上げていきます。 

税務手続や行政手続きはデジタル化される

f:id:kojinjigyoutax:20190623204736j:plain

冒頭でもお話したように、年末調整であれば2020年には国税庁のソフトが配布されるとかありますし、 会社設立なんかも自社で「ネットで完結」なんてことが可能みたいです。

ここだけの話を聞くと、年末調整→税理士や社労士、設立登記→司法書士・行政書士にかなり影響が出ると考えられます。

こうして世の中が便利になる仕組みができると「それで仕事が減るのをどうにか防がなければ!」とか考える輩がいるのも実際のところです。

あぁ人類の進化を阻害するものたちよ(笑)

 

私も税理士ではありますが、世の中が便利になるのを防ぐようなものはホントに単なる既得権益であり、有害しかないですよね。

実際に個人なら、自分たちで確定申告できるぐらいになった方が皆さん税金により向き合うんじゃないかと。

 

技術の進歩により便利になるのを阻害するだけだったら、消えた方が世のため人のためだと思います。

ちょっと前に印鑑の協会がおかしな事(印鑑だからこそ本人が押さなくても書類を作成できる事をメリットとして挙げていました)を書いていたので、既得権益を残すための活動でしかないなら、そんなものは無くなった方が良いなと考えた次第。

いらなくなるのは作業であって仕事ではない

f:id:kojinjigyoutax:20190623204831j:plain

 という話で焦るのは仕事と作業を混同している人たちではないかと。

これは士業だけの話でもないですね。

普段コンサルティングをしていてもよくお話するのですが、業務の中には仕事と作業に分けられるものがあって、社長にしかできないものが仕事であると。

ほかの方にも任せらるようなルーチンワークは作業であり、それをアウトソーシングなりして業務の仕事に集中することに意識を使わないといけません。

先ほどの年末調整の件で特に焦る士業は、普段から給与計算を中心にしているような社労士さんだといえます。

つまり、これからもドンドン作業の自動化とういのは止まらないでしょう。であれば「仕事」といえるものを自分の業務の核に持っていないといけないいえますね。

消えると言われている作業から抜け出す

f:id:kojinjigyoutax:20190623204921j:plain

 ではいったいAIなどにとって代わられないものというのは何かと言えば「人間ならではの仕事」ですよね。

税理士事務所ではお客さんから領収書を預かっての経理作業が中心な事務所もまだ多く、なかには一度伝票に書いてそれから会計ソフトに入力作業をするなんてところもあります。

こうした作業というのは間違いなく淘汰されていく、いや、されるべきなのでしょう。

むしろ人間にしかできないのは社長の思考や意図に沿ったアドバイスのようなところ。

いや、節税とかは過去のデータだからそれこそAIが得意なんて話もありますが、人間の心はAIにはわからないでしょう。(今のところは)

そして個人事業主さんやフリーランスの方もいかにして「あなただからお願いする」という方向にもっていくかというところですね。自分からSNSやブログで発信するのも一つでしょう。

ブランディングというキーワードが これまで以上に重視される傾向になるのは間違いないです。

 

以上が今後の税務手続きの自動化も含めたお話となります。

最後までお読みいただきましてありがとうございました^^